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I型治療薬ラロニダーゼ(商品名:アウドラザイム)承認によせて(多くの感謝とともに)
2006年10月20日は、私ども日本ムコ多糖症親の会および日本ムコ多糖症研究会の医師たちにとって、忘れられない記念すべき日となりました。この日、日本で初めてのムコ多糖症酵素製剤となるI型治療薬ラロニダーゼ(商品名:アウドラザイム)が、厚生労働大臣から正式な医薬品としての承認を受けることができたのです。
- ラロニダーゼは、欧米で2003年春に承認されていますから、欧米での承認から日本での承認まで、約3年の年月を要したことになります。当初は、なかなか進展が見られませんでしたが、2004年11月に、私ども親の会の有志が、厚生労働大臣あての要望書を携えて厚生労働省医薬食品局審査管理課の川原章課長(当時)をお尋ねし、切実な思いを訴えてからにわかに動きが加速したように思います。当時、未承認薬問題(海外で承認されながら日本での開発が進展しない薬剤)が特に抗がん剤の領域で社会問題化しており、厚労省としても対応を迫られていたようです。
- やがて厚労省はこの問題を解決するために、「未承認薬使用問題検討会議」を組織しました。このラロニダーゼはその未承認薬使用問題検討会議に取り上げられ、その中で早期承認に向けた新しい方策が提案されました。それは、「欧米での治験データによる承認申請を認める」という方法でした。これは、当時としては、きわめて異例のことで、マスコミにもとりあげられました。薬事のルールでは、日本の施設で投与試験(治験)を行い、そのデータに基づいて審査を行うという大原則がありますが、その原則にこだわらない柔軟な対応がなされたのです。ただし、この段階では、審査はあくまで他の希少疾病医薬品と同様の基準、同等のペースで行うという認識でした。そのために、結局、審査には1年を要することになりました。医薬品の承認がもっと時間的に早くなるような仕組みへと改善される方策を考える必要はあると思います。
- ラロニダーゼの承認までの道のりは、「試行錯誤」の連続で、「生みの苦しみ」が多々ありました。その過程において、ラロニダーゼの承認はもちろん、承認前であっても少しでも多くの患者様にラロニダーゼの供給が出来るように、関係の方々にはさまざまな配慮をしていただきました。
- 今後、2005年6月に米国で販売が開始されたVI型酵素製剤ガルサルフェート(商品名:ナグラザイム)ならびに2006年7月に米国で販売が開始されたII型酵素製剤イズロサルフェース(商品名:エラプラーゼ)が、いずれも早期に日本国内で承認されるよう力を尽くしていきたいと思います。
- 稿を終えるにあたり、ラロニダーゼの承認に尽力いただきましたすべての関係者、皆様に深謝いたします。
日本ムコ多糖症親の会
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